生命保険控除の仕組みと計算方法について

こんにちはWILLE BLOGのSHOGOです。
年末が近づき生命保険会社から控除証明のはがきが届き始めています。

今回ご紹介する生命保険控除の仕組みと計算について説明します。
多くの方が勘違いしがちな、控除額=還付される額という部分も合わせて説明致します。

生命保険控除の仕組み

生命保険控除とは簡単にいうと、所得から控除される対象になるというものです。
所得ー控除=課税所得となり、この課税所得が所得税や住民税の基礎計算数値となります。
つまり、生命保険控除は課税所得を減額する効力があるということになります。

所得とは

ここでは給与所得を例に発信します。
給与所得の計算式は以下の通りになります。

支払い金額ー給与所得控除=給与所得

支払い金額とは、簡単にいうと年収のことです。
源泉徴収票の一番はじめに記載されている金額のことです。
ここから給与所得控除を引き算します。

給与等の収入金額給与所得控除額
1,625,000円まで550,000円
1,625,001円〜1,800,000円まで収入金額×40%-100,000円
1,800,000円〜3,600,000円まで収入金額×30%+80,000円
3,600,001円〜6,600,000円まで収入金額×20%+440,000円
6,600,001円〜8,500,000円まで収入金額×10%+1,100,000円
8,500,0001円以上1,950,000円
給与所得控除

例として年収400万円の方で計算しましょう。
400万円×20%+440,000円=1,240,000円(給与所得控除額)

つまり給与所得自体は、400万円ー124万円=276万円となります。

よく間違われますが、この360万円と361万円では361万円の方が次の計算式になるため損してしまうと考えがちですがこの計算式に当てはめると実はさほど変化はありません。
実際にやってみましょう。
360万円  360万円ー(360万円×30%+8万円)=244万円
361万円 361万円ー(361万円×20%+44万円)=244,8万円

所得金額がこの計算式で出すことができます。
あくまで所得となるので、ここから控除を計算して課税所得を出します。

控除とは

控除という言葉は引き算として活用願います。
所得ー控除=課税所得の控除の部分です。
この控除に生命保険控除は該当します。代表例のものと一緒に確認しましょう。

社会保険料控除

一番の代表例です。
個人事業主の方は、国民年金+国民健康保険の合算した数字が控除対象となります。
会社員で社会保険対象の方も同様に自分が支払った分すべてが控除対象となります。

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業のためのものではありません。
よく聞くものとして以下のようなものが該当します。

  • iDeCo
  • 企業型DC
  • 小規模共済

会社員と個人事業主で年間の拠出限度額が異なりますが、こちらも全額控除対象となります。

※iDeCoに対して私の意見はやるべき!です。
個人事業主は年間81万6千円、企業型DCに加入している会社員は年間24万円、会社に年金の仕組みがない会社員は年間27万6千円まで掛けることができます。

生命保険控除

今回のメインの控除となります。
生命保険控除は、3種類の保険タイプに対してそれぞれ控除額があるという特殊なものです。
さらに年間保険料によって控除額の計算が変わります。

年間支払保険料一般生命保険介護医療生命保険個人年金生命保険
20,000円以下支払保険料全額支払保険料全額支払保険料全額
20,001円〜40,000円支払保険料÷2+10,000円支払保険料÷2+10,000円支払保険料÷2+10,000円
40,001円〜80,000円以下支払保険料÷4+20,000円支払保険料÷4+20,000円支払保険料÷4+20,000円
80,001円以上一律40,000円一律40,000円一律40,000円
所得税の生命保険控除

一般生命保険とは主に死亡保障となります。
介護医療保険は、医療保険や介護保険となります。
個人年金は、その名の通り個人年金保険です。

上記のiDeCoと比べると見劣りしますね。
死亡保障の年間保険料が20万円だとしても、控除額は40,000円です。
あくまでも控除のため、40,000円還付されるわけではなく40,000円が所得から引き算されるのみです。

まとめ

生命保険控除はこのようにちょっとだけ所得から控除されるものです。
もちろんないよりあったほうがいいことは確かです。

しかしこの控除を売りに例えば個人年金保険が販売されていることも事実です。
実際の返戻率を確認して、他の積立などと比較衡量することが大事です。

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